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 第2日  渋谷〜二子玉川(その1)       

                  歩いた距離12.3q  2002.04.28

 今日は、三軒茶屋で開かれる「参道狛犬研究会」の第2回写真展を見学することも
予定に入れて、歩くことにする。

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 田園都市線の渋谷で下車し、昨日の続きの地点である宮益坂から
始める。

 宮益坂は「古くから矢倉沢往還(大山街道)として江戸の町と郊外農村
との接続点であった」と道標に書かれている。

 その一角の人工地盤の上に御獄神社がある。

 ここは明治天皇が練兵展覧のため駒場へ行幸する時、小休止されたところである。

yagu02-02.JPG yagu02-03.JPG  ブロンズの参道「オオカミ」がいる。
 耳を立てて、精悍である。
 この御獄神社は吉野の金峰神社の系統
である。
 山岳信仰の参道狛犬はオオカミが多い
と聞いていたが、見たのは初めてである。

 境内に小祠があり、街道でよく見る石仏、不動明王を中心に左右に庚申塔と、馬頭観音
安置されている。矢倉沢往還は狛犬よりも石仏が多いことを暗示しているのか。

 不動明王は密教で大日如来の化身とされる守護神で、怒りの相で火焔を背負う形で
表わしている。
 馬頭観音は頭上の宝冠に馬頭をいただいた憤怒の相の観世音菩薩で、馬の保護神として
信仰されている。

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 渋谷駅に戻り、西へ向かう。

 道玄坂である。
近代的なビルやけばけばしい商店街の一角に道玄坂の碑が立っている。
「北条氏に亡ぼされた渋谷氏の一族である大和田太郎道玄が住んでいたので、
この坂を道玄坂という」。

 ここに与謝野晶子の
「母遠うて 瞳したしき 西の山 相模か知らず 雨雲かかる」の歌碑がある。

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 国道246に合流すると、車の往来が急に多くなる。

 壁面が緑化されたビルがある。屋上緑化は目にするが、壁面緑化は初めてである。

 厚木までに坂は48坂あり、その中で一番急であるという大坂にくる。
 右に坂を下ると山手通り。

 そこに氷川神社の長い石段の裏参道がある。この神社は旧上目黒村の鎮守である。

yagu02-10.JPG yagu02-11.JPG  拝殿の前に、唇の厚い太った
昭和7年(1932)の「江戸」狛犬がいる。
 石工は廣山藤吉で彫刻は小室○松
である。
 右アの子狛が身体が大きいのに甘えた
所作をしている。
 左ウンは大きな玉を持っている。

yagu02-12.JPG  正面の階段の上には「江戸尾立」狛犬がいる。
右アには角跡があり、左ウンは二段角である。

 境内の一角に富士浅間神社がある。

 胸を張り尾が3本に別れて耳の大きい「招魂社」の狛犬がいる。右からウン・アである。
本殿は小さな石殿で台座にのっていて、その台座に文化元年(1804)の風化が進んだ
「江戸」狛犬が置かれてある。

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 この神社の斜面の「目黒富士」が有名である。

 江戸の庶民に富士信仰が高まり、富士講がつくられた。
「富士講の人々は、富士山に登るほかに身近なところに
小さな富士山を築き、これに登って山頂で石祠を拝んだ」。

 この目黒富士は上目黒1丁目の目切り坂上から移したものという。
 細いくねくねした道が造られており、一合目、二合目などの
標示がある。

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